2011年05月30日
除湿機が部屋干しマシンに進化中!
こんにちは。家電コンシェルジュのSallyです。
梅雨入り、そして台風と雨模様のお天気が続いていますね。日経トレンディネットで5月に入ってから3回企画でお届けしている「外干し出来ない状況の対策を考える」…の3回目の記事が本日アップされました。
◆日経トレンディネット
「除湿機が部屋干しマシンとして進化中!乾き具合も見分ける!?」
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20110527/1035934/
●第1回「梅雨前に知りたい、部屋干しの極意」
●第2回「外の干せない人、必見!ドラム式の新提案とは?」
●第3回「除湿機が部屋干しマシンとして進化中!」
こんな流れでお届けしてきました。
浴室乾燥機や衣類乾燥機、エアコンなどと比べても、使用時の電気代が少なくてすみ、仕上がり感も満足感が高いので、私としても「除湿機」は本当におすすめです。
ちなみに、冒頭の画像は、昨年登場の「部屋干しムーブアイ」がさらに進化した「部屋干し3Dムーブアイ」(三菱電機)。私は初代のほうを愛用していますが、今年5月初旬に発売された新モデルは、赤外線センサーで洗濯物の乾き具合を見分ける精度がさらに高まり、上下のルーバーの動きも150度⇒160度と大きくなっています。
また、新しく「エコ干しモード」というのもついて、節電への配慮も◎。標準モードでは、最初から最後まで、除湿された乾いた風が送り出されて洗濯物を乾かしますが、エコ干しモードでは、乾燥初期の段階では、普通の送風(つまり扇風機と同じ働き。ただし、濡れたところはちゃんと見分けて狙い撃ちする点はムーブアイだからこそ)をし、ある程度乾いた段階で、「乾いた風」に切り替わって、衣類の奥にたまった水分までしっかりと乾かすという仕組みになっています。
乾くまでに時間がかかりますが、30%の省エネになるとのこと。急ぎでない場合や外出中などに使うのなら、これで十分かもしれません。そのほか、旧モデルにもある「夜干しモード」というのもあり、これは、終始「乾いた風」で乾かすけれど、音を小さくするためにパワーを絞っている…というもの。寝ていても運転音が気にならず、朝になったら乾いている、というモードですね。
トレンディネットの記事では、もう1つ、パナソニックのハイブリッド方式の除湿機も取り上げています。こちらは、エコナビ搭載でナノイーも。
ハイブリッド方式というのは、「コンプレッサー式」と「ゼオライト(デシカント)式」の2つの除湿方式を取り入れ、季節に応じて運転を切り替えて、オールシーズンで快適に使えるというもの。
ちなみに、コンプレッサー式は、除湿時の室温の上昇が少なく、夏場の除湿に強いのですが、低温時の除湿能力が低いのが欠点。デシカント式は、コンプレッサーを搭載していないので、本体の重さが比較的軽くてコンパクトで低温時にも能力を発揮しますが、室温の上昇が大きく、消費電力量が多いという欠点があります。
ただ、三菱電機の部屋干しムーブアイはコンプレッサー式ですが、冬でも問題なく洗濯物乾燥に役だちました。これは、少なくとも関東地方では雪の降る地域ほど気温が下がらないこと、マンション住まいで気密性が高いため、一度暖房をすると消した後もしばらくは温度がある程度の暖かさに保たれるから…なのではないかと思います。
2011年05月28日
梅雨の部屋干し、上手な方法&「部屋干しソフラン」のこと。
こんにちは。家電コンシェルジュのSallyです。
先週土曜日発行(5/21付)の日経プラス1では、13面の「健康生活」欄で、『梅雨時の部屋干し』について特集しています。この企画の初期段階(4月下旬)で日経新聞の記者の方に取材を受け、私自身も日経トレンディネットで「部屋干し」企画を連載中だったため、いろいろとお話をさせていただきました。
折しも、関東甲信、東海地方でも、昨日梅雨入りが発表されましたね。平年よりもずいぶん早い梅雨入り…暑過ぎる夏は困りますが、長い梅雨も鬱陶しくて気が滅入りますし、洗濯物が乾かないのも困ります。
部屋干しの洗濯物から出る水分によって、室内の湿度は瞬く間に80%以上になり、壁紙の裏や木製品、窓枠などに湿気がたまって家を傷めることにもつながります。また、湿度の高まりによってカビやダニが増えると、ぜんそくや気管支炎などのアレルギー性疾患を引き起こすこともあるそうです。
そこで、活用させたいのが除湿機。わが家では昨年から三菱電機の部屋干しムーブアイを活用していますが、洗濯物がしっかり乾いて、部屋がじめじめしないので本当に快適です。タンクに貯まった水を捨てるときの達成感・充実感といったら!「もしもこの除湿機がなかったら、洗濯物の水分はどこに行ったの?」と思ってしまいます。
ということで、紙面にも除湿機活用のおすすめコメントや「電気の使用を排除するのではなく、使い方の工夫によって快適さのバランスをとってほしい」というコメントが掲載されています。
日経トレンディネットの「部屋干し特集」第3弾も、この除湿機を取り上げて記事にしています。週明け5/30(月)にはトレンディネットのサイトにアップされますので、お楽しみに!
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除湿機のほかに、部屋干しの際に愛用し始めているのが、ライオンから発売されている柔軟剤『部屋干しソフラン』。最近は柔軟剤というと、香り重視のものが増えてきていますが、この『部屋干しソフラン」は、ローズマリー抽出消臭成分配合で、フレッシュハーブの香りがほんのり広がる程度。私好みです。
しかも、洗濯物の水分を抜けやすくする効果があり、通常の製品よりも部屋干しの時間を1割程度短縮できる高価がある「速乾仕上げ」というのだから、うれしいじゃありませんか。
さらに抗菌成分が配合されているため、においの元となる菌の繁殖も防ぐというのですから、皆さんにおすすめしたくもなるというもの。ドラッグストアには香り系の柔軟剤が棚にずらりと並んでいるのばかり目につくけれど、特に梅雨のシーズンには、この「部屋干しソフラン」を目立つところに置いてほしいなあと思ったりしています。
2011年05月24日
揚げ物の温め直しも短時間でおいしくできる新調理家電「ジタング」
こんにちは。家電コンシェルジュのSallyです。
昨日に続いて、三菱電機の新発想の調理家電「レンジグリル」(愛称:ジタング)のことについてお話しますね。上の写真は記者向けの説明会のときに蒸気レスIHと一緒に並べてあったもの。これまでのオーブンレンジと比較して、高さがずいぶん低くなっていて、庫内がコンパクトなのがわかります。
この高効率の庫内と、レンジ⇒グリル調理を自動で行う新しい仕組みの調理方法を使うと、揚げ物の温め直しもびっくりするくらい短時間でおいしくできます。お惣菜屋さんで購入したり、昨日の残りものだったり、天ぷらやフライなどの揚げ物類を温め直して食べたいときって多いと思いますが、電子レンジで加熱すると衣がベチャッとしておいしくないし、かといってオーブントースターだと直焦げしてしまって、中まで温まっていないこともあります。それに時間もけっこうかかるんですよね。
このジタングを使うと、レンジで芯まで温めてから自動でグリルモードに切り替わって、衣部分をカリッと焼き上げてくれるので、とてもスピーディ。
一昨日の日曜日の夕飯は、1泊2日の福岡行きから帰宅したばかりだったのですが、自宅に戻ったら、料理好きの次男が天ぷらを揚げて待っていてくれました。でも、すでに冷めていてちょっと残念。
そこで、各皿に付属の網を置いて天ぷらをのせ、「レンジ⇒グリル」ボタンを2度押し。1度だと「自動調理」、2度押しすると「再加熱」になるのです。
セットしたお惣菜の分量や温度に応じて、自動で温め直しをしてくれるので、つきっきりで見ている必要はありません。仕上がり感も弱から強まで5段階に調節できます(通常は3で表示されるので、そこからマイナスしたり、プラスしたりすればOK)。
ほらね、揚げたてのときよりは若干、焦げ目が強くなっていますが、カリッとした仕上がりです。
これが取り出してみたところ。
角皿を見てみると、油分が落ちているのがわかります。スチーム(過熱水蒸気)などは使っていなくて手軽だけれど、ちゃんとヘルシーな仕上がりになるのですね。
次男が用意してくれた天つゆと抹茶塩でおいしくいただきました。ありがとう!ごちそうさまでした。
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ほかにも、温め直しのおすすめとしては、「たい焼き」。外側はカリッと、中の餡は熱々になります。もちろん、レンジ単体での普通の温め直しもこれまでどおりできます。
庫内の底面に新開発の「円偏波アンテナ」を搭載して、マイクロ波をらせん状に放射する3Dウェーブ加熱をするために、レンジ加熱の際の温めムラがなく、均一に加熱されるのが大きな特長です。
いずれにしても、このジタングのいいところは、レシピブックなどに添って分量をきっちり計ったりしなくても、たいていのことはお任せですんでしまうところなのかなと思います。しかも、「ジタング」の名のとおり、調理も温め直しも速くて手間いらず。まさに時短家電ですね。
昨年末くらいから、「2011年は調理家電の年」といろいろなところで発信していた私ですが、こうしたレンジグリルのような製品が登場して、やっぱりそうだったのだなあと思います。これに限らず、便利でおいしくできて、しかも省エネについても配慮された調理家電が次々に登場することを願っています。
2011年05月23日
NHK「サキどり」で放映された三菱電機のレンジグリルのこと
こんにちは。家電コンシェルジュのSallyです。
5月8日に放送されたNHK「サキどり」は最新の家電事情を追った『家電“脱・多機能”へ』がテーマでした。“家電選びの心強い味方”として、私のことを紹介していただき、番組内では自宅で撮影した場面も放送されました。
その中で、使用感などをフィードバックするために、サンプル機をお借りしている三菱電機の調理家電の新製品「レンジグリル」(愛称:ジタング)のことも紹介されたために、放送後に私のところにもいくつか問い合わせがありました。レンジグリルの概要については、すでに、日経トレンディネットでも記事にしていますが(オーブン撤退説を覆す!三菱電機の奇策「レンジグリル」とは?http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20110427/1035379/)、あらためて番組で放送された様子をご紹介したいと思います。
自宅での収録の日、ディレクターさんに「ぜひ、何か1品作ってください」と言われ、冷蔵庫にあった材料の中から「焼きそば」にすることに。付属の白いセラミック製の角皿に、麺、野菜、肉の順にのせ、ついでに揚げ玉もパラリとふりかけて「レンジグリル」へ。
キッチンには10年選手になるわが家のレンジが置いてあるので、レンジグリルはリビングの棚の上に。なので、キッチンからリビングに移動してセットします。
字幕にも出ているように、「何もしないで生のままのせただけ」です。材料を切ったりはしましたけれど。「レンジ⇒グリル」ボタンをポンと1回押すと『自動調理』で調理が始まるので、分量も時間も気にしないで、すべておまかせでOK。ここがかなり画期的です。
これは、カメラマンさんが「撮影が難しい〜」と悲鳴を上げながら、苦心して撮影した、調理中の様子です。最初にレンジで具材に熱を通した後、そのままヒーターによるグリル調理に切り替わって、しっかりと焦げ目をつけていきます。
15分ほどで調理完了のブザーが鳴りました。これは、角皿を取り出してソースをふりかけ、全体を混ぜ合わせているところです。お肉がカリッと香ばしく焼けていて、野菜や麺にもほどよく調理されています。
ディレクターの斉藤さんと一緒に試食(実は、カメラマンさんと音声さんも一緒に食べたのでした)。テレビでは、「角皿がもう1枚あると次の料理がすぐにできて便利かも」というコメントが放映されました。付属の角皿がホワイトで美しく、そのまま食卓にのせて取り分けて食べても、違和感なく使えるというのはかなり新しい発想だし、便利です。なので、最初から2枚というのであれば、さらに便利かなと。
「サキどり」の番組では、スタジオにもお邪魔させていただき、俳優の松重豊さん、ソフィアバンク副代表の藤沢久美さん(&司会のジョン・カビラさんやアナウンサーの小林千恵さん)とも楽しくお話できて、よかったです。松重さんの家電に対する考えは、私と本当に似ていて「本当にそうですよね!」と控室でも大いに盛り上がりました。藤沢さんは、世の中の経済のことをしっかりと見つめてる方なので、要所要所でさすがのコメント。勉強になりました。
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「レンジグリル」は焼きそばだけでなく、すべておまかせでOKの楽しくて時短になる調理がどんどんできる“毎日使える調理家電”だなと実感しています。
庫内の高さが低いので、高効率な加熱ができるため、省エネ基準達成率が115%と、オーブンレンジの中で省エネナンバーワン。つまり、時短で便利なだけでなく、「節電家電」といえるのですよね。
調理はもちろんのこと、揚げ物などの温めなおしも得意。味にうるさい夫が「これはすごい!揚げたてみたいだ」と言い切った「天ぷらの温めなおし」のことも紹介したいのですが、長くなりましたので、次の記事に書きますね。
2011年05月21日
ドラム式洗濯乾燥機の新提案って?
こんにちは。家電コンシェルジュのSallyです。
ここのところ、気持ちのよい初夏の陽気が続いていてうれしいですね。
でも、まもなく梅雨。関東地方では今年の梅雨入りは6月9日頃と予想されているとのこと。そのほかにも菜種梅雨、秋の長雨、花粉や黄砂など洗濯物を外に干せない日は案外多いものですね。
そんな外干しできない場合の洗濯物対策について考えていく企画記事を日経トレンディネットで3回にわたって執筆しています。
前回の「部屋干し臭の仕組みと洗濯や干し方対策」に続いて、最新ドラム式洗濯乾燥機について書いた第2彈の記事が昨日アップされました。
取り上げたのは3月に発売されたシャープのものと、4月に発売のパナソニックのもの。どちらもこれまでにない視点でのものづくりや使い方提案がなされた興味深いドラム式洗濯乾燥機です。詳細についてはぜひトレンディネットの記事をお読みください。
◆日経トレンディネット
【外に干せない人必見!】ドラム式洗濯乾燥機の新提案とは?
「少量時短」「夜家事対応」…
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20110517/1035689/
2011年05月19日
【ラジオ出演のお知らせ】明朝5/20(金)7時30分から放送のbayfm「デリナビ」!
ギリギリのお知らせになってしまいましたが、明朝7時30分bayfmで放送のラジオ番組「デリナビ」に、昨年11月と今年3月に続いて、3回目の出演をします。この番組は、パワーベイモーニング内の生番組で「知りたい情報がゼロから分かる」コーナー。
年齢も私と近く、2人の息子さんがいらっしゃる、きゃんひとみさんがDJをつとめているので、話が弾んでとても楽しみな番組です。明日は家電と節電をテーマに、きゃんさんとお話をします。どんな内容かは、明日の放送を楽しみにしてくださいね。
ちなみに、bayfmもこの4月から、radikoで聴けるようになっていますので、通勤途中という方もぜひ。
では、明日に備えて今日はいつもより早めに休みます。おやすみなさい!
2011年05月17日
日経プラス1「レンタル向き商品と上手な活用法」
こんにちは。家電コンシェルジュのSallyです。
先週末5/14付の日経プラス1「何でもランキング」は、『レンタル向き商品と上手な活用法』がテーマでした。レンタル商品の中には、家電も多く含まれるということで、選者としてアンケート協力しています。
記事によると、やはり人気の第1位は「レンタカー」関連。JRとの併用割引を活用したり、マイカーはやめて必要な時だけレンタカーを借り、維持費や保険・車庫代を浮かす…という使い方など。わが家にも車はありますが、友人家族と一緒の旅行の際にはそれぞれの車に分乗しないで、大型車を借りたり、旅先でレンタカーを借りて利用したりしています。
2位はなるほどと納得の「ベビー用品」。すでに20代になってしまった2人の息子たちが赤ちゃんのころも、ベビーカー(A型)やベビーベッドなどを借りたことを思い出しながらアンケートに答えました。
3位にランキングされた「自転車」も注目株。最近は電動アシスト自転車のレンタルもあるので、重いものを運ぶ際にはこれを借りてみるのも一考。こうすることで、電動アシスト自転車の乗り心地を確かめられ、購入を考える際に手立てにもなりますよね。
そして、4位にランクインしたのが「白物家電」と「衣装」でした。紙面では「結婚など生活が安定した時点でライフスタイルにあうものを購入する、という点でおすすめ」という私のコメントが採用されていますが、これは、学生や就職したばかりの一人暮らし人利用についてです。
そのほか、「常に新しい機種を使える」「エアコンや洗濯機を借りて配送やリサイクル料金を節約」などのメリットも提示されていましたが、私は「これ!と思う家電を購入して、愛着を持って大切に使ってほしい」という気持ちがあるので、一概に家電のレンタルをおすすめしたくはないなあというのが本音です。
6位にランキングされた「来客用のふとん」も、滅多にない泊り客ならば、収納面を考えて上手に活用したいものだと思います。
2011年05月15日
私がGreenFan2に惚れた理由は“風の質”
こんにちは。家電コンシェルジュのSallyです。
先日のNHK「サキどり」でも取り上げられていた低消費電力の扇風機「GreenFan2」、いつも利用しているネット通販のお店で取り扱いを始めたのを知って注文。ついにわが家にも届きました。
実は、この「GreenFan2」、4月中旬に東小金井にあるバルミューダの社屋にお邪魔して、テレビにも出演されていた寺尾社長さんに取材してきたのでした。昨年、初代の「GreenFan」が登場してわずか4Wの消費電力ということや、高価格なことで話題になっていましたが、私は取材するタイミングを逃し、「本当のところどうなのだろう?高すぎるのでは?」とちょっと懐疑的な気持ちで取材に臨みました。
その際に、見せていただいたのが、GreenFan2に使われている羽。普通の扇風機と違って羽が二重構造になっているポイントです。
そもそも、寺尾さんがどうして扇風機に着目したのかというと、省エネが叫ばれているこの時代(昨年の時点では、“節電”よりも“省エネ”でした)、エアコンが苦手な人のためにも、自然な風を送ることのできる「いい扇風機」を作りたかったからだといいます。
「いい扇風機」と聞いて、どんな扇風機のこと?って思いますよね。デザイン性が高いもの?消費電力の少なさ?
いいえ、“風の質の良い扇風機”のことなのです。寺尾さんは「たとえば“いい炊飯器”と言えば、それはおいしいご飯の炊ける炊飯器ですよね?デザイン性などはその後に付随するものです。そうして考えた場合、“いい扇風機”って、実はないんじゃないかなと。それなら作ってしまおうと思ったのです」。
ここで、扇風機は涼しい理由をあらためておさらいしてみましょう。風に当たると涼しく感じるのは、肌の表面にある微細な湿気が気化熱によってうばわれるから。つまり、、室温が体温よりも低い場合は、風に当たり続けることで、十分涼しく感じられるはず。
ところが、これまでの扇風機は渦状の風を起こすために、人間にはどうしても不快感があって「当たり続けることができない=涼しくない」という結果になってしまっていたのだといいます。つまり、自然の風と同じような質の風を送り出すことのできる扇風機を作れれば、不快感を感じることなく使えるというのですね。
でも「自然の風」っていったいどんな風のことなのでしょう? 寺尾さんの説明によれば、プロペラで起こす“渦状の風”ではなく、“面の風”。これを実現させるきっかけは、「扇風機の風を一度壁にぶつけて反射させると、不快感のないやさしい風になる」ことの気づきにあったのだとか。
そこで、先ほどの羽が開発されることになります。羽の枚数や形状のことなる2種類の風が、GreenFan2の前方40センチのところで一度ぶつかり、そこから面の風となって拡散されて私たちのところに届くのです。
(上の写真は、バルミューダの倉庫も兼ねたオフィスで、GreenFan2を動かしてもらったときのもの)
こうした独自設計の羽のため、GreenFan2を使用する際にはなるべく遠くに置いて使うのがポイントになります。スイッチを入れると、普通の扇風機のようにすぐに風が来なくて、しばらくすると「風が到達する」のを体感できます。風は拡散するので、あえて首振り設定にしなくても、心地よい風が広い範囲に行き渡るんですよね。
4月中旬に取材をしたこの日は、晴天に恵まれ、汗ばむほどの陽気だったので、「面で吹いてくる自然の心地よさ」が実感できました(で、絶対に購入しようと心に決めたのでした)。
バルミューダのオフィスでは、こんなふうに高いところに置いてあって、部屋全体の空気を循環させる「サーキュレータ」の使い方もしていました。背を低くさせるには、本体の支柱(ジョイント)を外せばOK。これは、ボタンを押すだけで簡単に取り外しができる構造になっています。
初代モデルにはリモコンがついていませんでしたが、GreenFan2にはリモコンが付属されています。先ほどのように高いところに置いてサーキュレータとして使う場合に、やはりリモコンがあったほうが便利だと、ご自身が使っていて実感できたからだと言っていました。
使用中には、こんなふうにLEDライトが点灯します。今年度モデルからは、就寝時などにこのLEDライトが明るすぎて気になる…という声を受けて、リモコンで消灯できるようになっています。
右のお日様のようなマークがLEDの消灯・点灯ボタンになっています。
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さて、“風の質”に着目し、当たり続けることのできる扇風機として登場したのがGreenFanですが、2代目になって完成度が高まっている点として、先ほど述べた「リモコン付属」「LEDライトのオンオフ」以外にも次のような点があります。
・最小の消費電力が4W⇒3Wに。
・28dB⇒13dBと、静音性が格段に高まったこと。
現在、「わずか3Wの消費電力の扇風機」という点が独り歩きしているような感じがしますが、2代目の改良ポイントは、静音性です。初代モデルでデジタルモーター特有の“ジリジリ音”が気になるという声が多かったため、メインのデジタルモーターをチェンジし、ほとんど音がしないレベルにまで静音性を高めたところ、結果的に消費電力がさらに下がった…というのが本当のところなのだとのこと。
わが家でも音について確かめてみましたが、とにかく静かなので、これなら蒸し暑い夜にエアコンを消しても、このGreenFan2だけで乗り切れるのではないかと期待しています。
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最後にもう1つ。最小消費電力3Wの扇風機ですが、4月22日に東芝が同様のものをリリースしました。
それがこちらのF-DLN100。日本で扇風機を初めて開発したメーカーとして、後発のバルミューダに負けたくなかった…という意地を見せての商品開発だそうで、DCインバータモーターを採用しており、静音性も高いようです。デザインもかなりGreenFan2を意識していますね。
私としては、こうした消費電力量のことよりも(静音性は重要ポイントですが)、バルミューダが提唱する「自然の風、面の風」という点に惚れたので、34800円という高価格ではあったけれど、応援の意味もあって、迷わず購入してしまいました。
東芝のF-DLN100は、大手メーカーということもあって、バルミューダよりは1万円ほど安い25000円程度で販売している様子。この1万円の差はどう出るのでしょうね。私は1万円で「風の質」を選んだ…ということにしたいかなと思っています。
2011年05月14日
【東海テレビ】明日の「くりびつ!」のテーマは家電です<監修しました>
こんにちは。家電コンシェルジュのsallyです。
毎週、日曜の朝9時30分から東海テレビで放送の人気番組「くりびつ!」、東海3県(愛知、岐阜、三重)の方はよくご存知かと思います。明日の放送テーマは「家電」で、私が監修を務めさせていただきました。放送は5月15日ですが、3月にお声が掛かり、何回も打ち合わせをして、ハウススタジオでの収録が行われたのは4月。ようやく放送になります。
ハウススタジオでの収録の際には、私も立ち会いましたが、MCのケンドーコバヤシさんと元気な子どもたちとの掛けあいが楽しく、そこに水アナウンサーや先生役のペナルティ・ヒデさんが加わってとてもにぎやかでした。
これは、水を使わない洗濯機(三洋電機・アクア)のオゾンのヒミツを探るために登場した、雷発生機。
(この写真は、番組のホームページからお借りしています)
また、アクアに搭載されている機能「オゾンすすぎ」の威力を証明するために、色水が透明に変わる様子も実験。
実は、この実験は、三洋さんの発表会や洗濯機などの取材の際にはいつも見せていただいているものです。
そのほか、ハウススタジオにはこんなコーナーも設けられ、「お掃除ロボットVS子どもたち」のお掃除対決も行われました。2畳の畳の部屋にソファを置き、絨毯を敷いたスペースも作って、どちらが念入りにお掃除できたかどうかを競うもの。
ほらね、黄色いソファのコーナーにはルンバがスタンバッています。
そして、子どもたちのコーナーには、バケツと雑巾、掃除機(エアーブラシタイプのもの)、ほうきと塵取りが用意されています。
さて、時間を区切ってのお掃除対決の結果はいかに? 東海テレビをご覧になれる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
そのほか、羽のない扇風機(ダイソン)も登場し、扇風機7台を風船がくぐる様子も披露されます(これはセッティングが大変でした)。家電を便利さや使い勝手や機能だけでなく、そこからさらに踏み込んで科学的に分析してみる…。とてもおもしろい試みだと思いました。しかも子供向けの番組でもあるので、子どもたちにも分かりやすく興味を引く実験をしないといけません。私自身もとてもよい勉強をさせていただき、感謝しています。
◆東海テレビ 「くりびつ!」
http://tokai-tv.com/kuribitsu/index.html
2011年05月13日
節電効果のある“上手なエアコンの使い方”、知っていますか?
週末の新聞折り込みに入っている家電量販店の折り込みチラシをチェックするのが習慣になっていますが、最近の注目ワードはやっぱり“節電”。先日のヤマダ電機のチラシにも大きく節電の文字が踊っていました。
夏に向けてのこの時期、気になる家電といえば、エアコンです。6月のボーナス商戦の時期になると次第に検討も混み合ってきて、設置工事の順番待ちということにもなりかねません。まだちょっと早いかだと思う5月中のうちにじっくり検討して購入するのが賢い買い方です。
というわけで、ヤマダ電機のチラシにも大きくエアコンのコーナーが取ってありました。エアコンは電力消費量が多いということで何だか悪いもののようになっているところもありますが、8年から10年使用しているエアコンなら、最新の省エネエアコンに買い替えることで節電効果もぐんとアップします。あとは、上手な使い方をすることが大切ですね。
では、上手なエアコンの使い方とは、一体どんなものでしょう。
というより、案外間違いがちなエアコンの使い方についてちょっとお話したいと思います。
(1)帰ってきたら、まず部屋の換気をする。
(2)スイッチは切らずに、温度設定をこまめに変更する。
エアコンで一番エネルギーを使うのは、スイッチを入れた直後。なので、せっかく安定してきた運転を一度切ってしまい、室内が暑くなってきてからまたスイッチを入れるというのが最もコンプレッサーに負荷がかかる使い方なのです。
部屋の電気はこまめに消しましょう…こんな習慣が身についている方は思わずエアコンもこまめにオンオフをしてしまいがちだと思いますが、それよりは温度設定に敏感になって欲しいなと思います。
(3)室内の温度を一気に下げたいときには風量を大きく。
強い風が出ていると消費電力が大きいように感じてしまい、微風設定にしてしまう人も多いと聞きます。これではより一層コンプレッサーに負荷がかかってしまうので、かえって消費電力が大きくなってしまうのだとか。まずはたっぷりの風で冷やして、温度が安定してきたら質問設定をあげ、風も弱音にする…そうした使い方が良いのですね。
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これはヤマダ電機のチラシに書いてあった、おすすめ節電エアコンの特長です。富士通ゼネラルは「電気代管理機能」もいいと思うのですが、書いてありませんね。
2011年05月12日
音声認識ソフト「アミボイスエスピー」を初めて使ってみたら…
こんにちは。家電コンシェルジュのSallyです。
3月の大地震のすぐあとに、被災地での聴覚障害者とのコミュニケーションが円滑に計れるようにと配慮されたiPhone用のアプリ「音声認識メールST」の無償配信が始まったことをここでご紹介しました。(その時の記事はこちら⇒ http://kaden.k-sally.jp/article/43884988.html )
それがご縁で、この「音声認識メールST」の開発元であるアドバンスト・メディアさんからお声を掛けていただき、パソコン用の音声認識ソフト「AmiVoiceSP(アミボイスエスピー)」のサンプルをいただきました。
アドバンスト・メディアさんの音声認識技術の高さには定評があり、BtoBのアプリケーションを数多く開発しています。例えば、医療向け電子カルテアプリケーションは、すでに3000施設もの病院で使われているとのこと。中でも、専門用語が多く、検査後のカルテ作成に時間のかかる放射線科では大変重宝されているのだそうです。入力に時間がかかっていたのに、専門用語をしっかりと認識してくれる音声入力が可能になって、劇的に作業時間が軽減されたと聞いて、なるほど、音声認識技術はこんなところにも役だっているのだなと納得しました。
そのほかにも、“法的に(音声内容)を記録として残しておかないとならない”業界、つまりコールセンターや金融関係でも使われているとのこと。すでに東京都議会の全常任委員会でも導入されていると聞いてびっくりしました。これまで2日かかっていた議事録作成が1〜2時間程度で終了するなんてすごいことですね。
さて、そんな音声認識技術を一般ユーザーにも使えるようにしたのが、この「アミボイスエスピー」。資料によれば、1分間に200文字相当の情報を入力をすることができるといいますが、本当に私の話す言葉の意味を理解してちゃんと文字にしてくれるの?と恐る恐るソフトをダウンロードして、試してみたのですが…
ほらね、こんなふうにヘッドホン式のUSBマイクが付属されているので、それをセットして使います。あ、ちなみにノートPCを立てるために使っているのは「これはいるか」という木製のスタンドです。
話し始めると、専用のエディターが立ちあがって、びっくりするくらい正確に文字に変換していきます。でも、「家電コンシェルジュ」「sally」という単語は、さすがに認識しづらいみたいなので、こちらは「単語登録機能」でカスタマイズ。このあたりは、普通に文字入力する際の「辞書登録」と一緒ですね。
で、昨日アップした記事も実は音声入力で行ったのですが、エディタの画面はこんな感じです。
記号などは、途中で手で入力しつつ…みたいなところはありましたが(私が慣れないせいもあり)、「すごい!便利!」というのが正直な感想です。赤い字は、「これで大丈夫?」とソフト側が聞いてきている部分です。
おもしろいのは、言葉を1つ1つ区切ったりする必要がなくて、1文そのまま続けて話してOKということ。というより、ある程度長い文章のほうが、意味を理解しやすいので、ちゃんと正しい漢字や表現で文字変換してくれるんですよね。
なので、タイピングが苦手な方や、たくさんの文字入力をしないとならない人、作家さんなどにはとても便利なのではないかなと思います。頭の中に浮かんだ言葉をどんどん文字にしていきたいときなど、いいでしょうね。
私はキーボードで入力するスピードが速くないけれど、けっこう吟味して言葉を紡いでいくので、入力と頭のスピードはちょうどいいのかもしれません。そういう意味では、わざわざ音声認識ソフトを使って、音声入力で執筆をしなくてもいいのでしょうけれど、気分転換にはいいなあと思いました。キーボードも使うし、音声入力も使う。そんなスタンスでこれからも執筆をしたいと思っています。
2011年05月11日
梅雨前に知りたい“部屋干し”の極意!
今日は冷たい雨、洗濯物を部屋干ししている人も多いのではないでしょうか。洗濯物の部屋干しというと、気になるのがあの嫌なにおいですね。そんな部屋干しの嫌なにおいはどうして起きるのか、それを防ぐにはどうしたらいいのか、今日公開の日経トレンディネットの記事でご紹介しています。
洗濯物を外に干せないのは、雨の日ばかりではなく、夜家事をしている人や、花粉や黄砂が気になる日等、思った以上に多いものです。
今回の日経トレンディネットの記事は、“部屋干し”3部作。1回目の今日は、ライオンのファブリックケア研究所の主任研究員の方に取材し、部屋干し臭の起こる原因や上手な洗濯の仕方、干し方について伺っています。
部屋干し臭対策は、実は、洗濯前から始まっている、洗濯物はまとめ洗いをしないでこまめに洗う、洗濯が終わったらすぐに洗濯機のフタを開ける…など、目からウロコの話がたくさん聞けました。
私は取材の時に「まとめ洗い派の人用に、服を脱いだら洗濯かごにいれる前に、さっとスプレーしておくというような“洗濯の前の衣類の除菌スプレー”みたいなものがあったらいいのでは?」と思わず提案してしまいました。
それにしても、濡れたタオルやバスタオル等をランドリーバックにそのままいれないで洗うまで乾かしておくといいとか、実は、洗濯槽の汚れが部屋干し臭の原因にも繋がる…なんてびっくりですよね。
◆日経トレンディネット
違いがすぐわかる!家電コンシェルジュ
「梅雨前に知りたい“部屋干し”の極意!部屋干し臭の
原因と洗濯・干し方のポイントは?」
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20110506/1035546/
追伸:
洗濯は洗剤だけでなく、洗濯機の使い方とも深く関係があるものです。「部屋干し臭」の取材の際に、「次回はぜひ『上手な洗濯の仕方』を教えてください!」とお願いしてきましたので、近いうちにお話を再びうかがって、詳しくご紹介したいと思います。
NHK「サキどり」の大反響に感謝&わが家のダイニングテーブルのこと。
先日の NHK 「サキどり」では、『家電“脱・多機能”へ』がテーマでしたが、その切り口として「家電選びの心強い味方」として紹介していただきました。
◆放送の概要はこちら ↓
http://www.nhk.or.jp/sakidori/backnumber/index.html
そのため、なかなか毎日更新というわけにはいかないのですが、少しでもお役に立てる情報を皆様にお届けできるように、さらに一生懸命頑張っていきたいと思います。今後とも応援の程よろしくお願いいたします!
さて、こちらのブログや公開しているメールアドレスに随分たくさんのコメントやお問い合わせをいただいています。そちらには少しずつお返事をしていくつもりですので、どうかおまちください。
お問い合わせいただいた中には、家電のことではなくて、我家のリビングに置いてあったダイニングテーブルのことについてのご質問も何人かの方からいただきました。わずかな時間の中で家具のことまで気に留めていただき、映像の力に改めてびっくりしている私です。
数年前に購入したので詳細を忘れてたのですが、調べてみたところ福井県の「おいしいキッチン」プロジェクトのダイニングテーブルと椅子&スツールでした。ある雑貨屋さんで見つけて一目惚れ!天板の下に収納スペースあることと、直線と曲線を組み合わせた不思議な形に惹かれたのでした。
参考までにこのダイニングテーブルを扱っているサイトのリンクを貼っておきますのでご覧いただければと思います。この画像は我家のものではなく、こちらのショップのものです。ちなみに我が家ではこちらのイエローの椅子とスツールを使っています。
でね、あの松田優作さん主演の映画「家族ゲーム」みたいに、このダイニングテーブルに家族4人横並びになって座ってテレビを見ているんですよ(笑)。
2011年05月07日
【お知らせ】明日5/8(日)朝のNHK「サキどり」に出演します
こんにちは。家電コンシェルジュのSallyです。
直前のお知らせになってしまいましたが、明日の朝8時25分〜NHK総合テレビで放送の「サキどり」に出演します。
この番組のコンセプトをHPから抜粋してみると…
身近なヒット商品や新しいサービスのトレンドに
ちょっと目をこらすと、
これからの新しい時代の価値観が見えてきます。どんな人たちが、どんな使い方を?
ブレイクした発端は?
仕掛け人が目指したものは?
流行りものにはワケがあるはず。
その秘密や時代の気分を、探り出したい。
くらしに役立つ生活情報や、
ビジネスのヒントも満載!
様々な流行の現場に駆けつけ、
変化の芽を“サキどり”します。
明日の番組のテーマは「家電“脱・多機能”へ」というもの。その中で、生活者の目線で家電メーカーへのアドバイスをしたり、踏み込んだ取材をして、消費者の家電選びに役立つ情報発信をしたりしている「家電コンシェルジュ(顧客視点アドバイザー)」として、常日頃の仕事の様子や自宅で新製品のサンプルをお借りして使ってみている様子などが紹介されます。
私は銀座に事務所も持っていますし、起業して仕事をしているので、自宅での撮影は避けたかったのですが、生活者視点でのアドバイス…という点を視聴者の皆さんにより強調してわかっていただくために…との制作サイドの意向が強かったので少しでも伝わるものがあればとお受けしました。
スタジオでの収録は5/4に行われましたが、司会のジョン・カビラさんや小林アナウンサー、ゲストの松重豊さん(俳優)、藤沢久美さんと楽しくお話をさせていただきました。
明日の朝、お時間のある方は、家電メーカーの新たな取り組みの様子など、ぜひご覧いただければと思います。
2011年05月02日
オールシーズン使える電気カーペット「干し草のベッド」って?
こんにちは。家電コンシェルジュのSallyです。
今年の夏は大停電を防ぐために、ピーク時の電力量を抑えることが大切。節電を心がけることが必要ですね。でも、熱中症の心配もあるのでガマンしすぎは禁物。エアコンの温度設定を上げるなどして体調に配慮しながら、賢く使っていきたいなと思います。
そんな“節電”の夏にぴったりの電気カーペットが富士通ゼネラルから発売されます。「夏に電気カーペット?」と不思議に思うかもしれませんが、実は夏の間は電気を使用しないで使います。このカーペットには過酷な環境下で作業する、NASAの宇宙飛行士のグローブに使われている「アウトラスト」という先進の素材が使われていて、体からの余分な熱を吸収してくれる働きを持つのだそう。
肌に触れた部分に心地よい涼感を与えてくれるので、エアコンの温度設定を高めにしても、快適に過ごせるというわけです。
フローリングの床もヒンヤリ感があるけれど、そのまま座ったり横になったりするには、ゴツゴツしていて抵抗がありますよね。このカーペットはこのアウトラストのほかに、高断熱フェルト層など生地を重ねた構造になっているので、クッション性があるのもいいところ。記者説明会に参加した際に実際に座ってみましたが、ふんわりとしていて心地よい座り心地でした。
最初は、「通電することでカーペットが冷える新しいタイプのカーペットなの?」と思いましたが、夏も冬も1年中使えてしまう必要がなく、夏場は涼感も得られる新素材採用だと聞いて「節電にぴったりのカーペットだな」と納得したのでした。
このように、コードは着脱式になっているので、夏の間は外してしまっておけば、邪魔にならずに使えます。表面にはオレフィン系フィルムを採用しているので、飲み物をこぼしたりしても、サッと拭くだけでOK。小さいお子さんがいたり、ペットがいる家でもお手入れのことを気にせず使えるのはうれしいなと思います。
冬にはコードをセットして、足元から温める電気カーペットとして使えます。先ほどクッション性の良さについて説明しましたが、これは断熱効果が高いということでもあるので、床に逃げやすい熱を無駄なくキャッチ。富士通ゼネラルならではの「電磁波99.9%カット」仕様なので、安心して寝ころぶことができますね。
ところで、このカーペットの愛称ですが、「干し草のベッド」というのだそうです。コンラッド東京のエグゼクティブラウンジ、全日空ホテル那覇などにタピストリー作品が採用されている著名な染織家の佐伯和子さんがデザイン。“夏は涼しく冬は暖かい干し草”をイメージした柄を採用したと聞いて、とても素敵だなと思いました。
電気カーペットは冬の間だけ活躍させて、春になったらしまうもの…そんな概念を覆す新しい提案のカーペット。ちなみに、今回の「干し草のベッド」FHC-13A-Tは、約1.3畳タイプのみ。2畳タイプもあったらいいのになとも思いましたが、まずはソファの前などに気軽に敷いたり、パーソナルスペースにも使える大きさのものにしぼったのだそうです。
この夏は扇風機やサーキュレーターとエアコンの併用などがこれまで以上に注目されていますが、エアコン+干し草のベッドという選択肢も増えて、“節電の夏”が苦行ではなく、賢い涼の取り方、過ごし方へと意識が変わりそうですね。