こんにちは。家電コンシェルジュのSallyこと、神原サリーです。
今日、9/22の日経新聞23面、新製品バトル「布団クリーナー」にて専門家として評価コメントを寄せました。今回取り上げられた布団クリーナーは、ダイソン
V6 マットレス
と、シャープ
コロネ EC-HX100
、レイコップRPの3製品。この市場はレイコップが築き上げてきたものということもあり、2/28発売のレイコップの新製品でありフラグシップモデルを取り上げないわけにはいかなかったのだと思いますが、発売日からすでに半年以上経過しているので、本来は「新製品」でなかったのかなと。
これがダイソンのV6マットレス。カラーが印象的ですね。圧倒的な吸引力が素晴らしいですし、排気もきれい。問題はゴミ捨てのしにくさと、洗えないことでしょうか。
こちらはシャープのコロネ。温風でダニをひきはがすという点とサイクロンクリーナーであるということ、プラズマクラスターでの消臭効果などが特徴。価格の手ごろさも人気の理由のようです。
そしてこちらがレイコップRP。かなり大きいです。価格も約6万円というのはどう考えても高いと思います。収納台も別売りですし。
紙面の最後に触れている東芝の
TORNEO V cordless VC-CLF1-W
は9月1日発売のまさに「新製品」ですので、こちらを取り上げるべきだったかもしれませんね。大々的には発表会をせず、少数の記者向けの説明会しか行なわなかったので、まだあまり世の中に知られていないのが残念だなと思います。
これが東芝のふとんクリーナー、トルネオVコードレスVC-CLF1。ダイソンV&マットレスのように、東芝のコードレスタイプのコードレスクリーナーの吸引力などをそのまま応用し、ふとん専用のヘッドを開発、布団の種類によってもモードが切り替えられる点や、センサーによってハウスダストの有無が視覚化できるのが魅力です。
3人の専門家のコメントは記事を見ていただくとして、やっぱり!と思ったことが1点あります。それは「消費者の目」というところにかかれている「所有者の4割近くは実際は(ほとんど)使っていない」というところ。
レイコップは確かに売れましたが、継続して使われているかというと、そうではないんですね。使うたびにフィルターとダストボックスを水洗いする必要があること(そうでないと目詰まりして吸引力がどんどん落ちていきます)や本体の重さなどもあり、使うことを「習慣化」するのはなかなか難しいものなのでしょう。
東芝も含めた4製品で、使い勝手などがいちばんいいのが東芝のトルネオV、吸引力の素晴らしさならダイソンV6マットレスだと思いますが、まだそれでも完成品ではないと思います。
布団クリーナーを使ったことがある人ならご存知のように、ハウスダストはまるで粉のように微細で、ゴミ捨ての際にも舞い上がり、本当に扱いが面倒なものです。できれば、1回使い捨ての紙パック式で布団クリーナーを作っていただきたい。もう「こんなに取れた!」と視覚化する時代は終わったと思うのです。それより、多少割高でも1回ずつしっかり封印して捨てられるような紙パック式だったら、どんなにうれしいことでしょう。
これについてはいろいろなメーカーさんに話しているのですが、「見えることの大切さ」(←たぶん、レイコップがこれで売れたから)ばかりを強調していて、最終的な捨てやすさ、お手入れのしやすさについてに注力してもらえないのが残念です。
アイリスオーヤマの
超軽量スティッククリーナー IC-SLDC1-W
という製品がスティッククリーナーには珍しく、紙パック式なのですね。春に取材をした際にすでに伝えてはあるのですが、この製品を改良して、紙パック式の布団クリーナーをぜひ作ってもらえたらいいなと本気で考えています。
自立しないのが少々難点ですが、とにかく軽いのと、こんなふうに不織布でできたダストパックをセットして使うようになっています。
使い捨てのダストパックは25枚入りで500円ちょっと。アイリスオーヤマはマスクなども作っているため、不織布に強いのだそうです。布団クリーナーとして使うにはシャッター機能をつけるなど、いくつかの工夫があればもっといいのかもしれませんし、ヘッド部分も布団に最適化したほうがいいかもしれません。
・・・ということで、まだまだ布団クリーナーの「正解」は見つかっていないように思う私です。すでにアイリスオーヤマからはコードレスの布団クリーナーが発売されていますが、こちらは水洗いできるダストカップ式なのでレイコップと似ています。紙パック式でぜひ。
posted by sally at 13:25|
掃除機のこと