
こんにちは。家電コンシェルジュのSallyこと神原サリーです。
94歳で亡くなった私の母方の祖母は、晩年介護施設のお世話になっていました。月に何回か顔を出すようにしていましたが、同室の方がオムツの交換をされる場面に遭遇した場合など、どうしても気になってしまうのがニオイの問題。対処方法としては窓を開けることが主な方法で、寒い季節には換気はできても冷たい風が入り込んでしまい、介護される方もする方もニオイも問題だけでなく、体調にも関わりそうで気になっていました。
先日、三菱電機から発表された
急速脱臭機「デオダッシュ」DA-8000Aは、そんな悩みを解決してくれる心強い味方です。ニオイにはさまざまな種類があり、たとえば介護施設などで需要が見込まれる“糞尿臭”に含まれる成分と、通常の家庭用空気清浄機の脱臭性能の基本となる“タバコ臭”とでは主成分のアンモニアは共通するものの、それ以外の成分は異なるために、どんなニオイにも対応する脱臭フィルターを採用しようとするのには無理があったりします。
元々、三菱電機の空気清浄機は大風量で大きな部屋でも素早くきれいにし、お手入れが簡単なことで定評があり、数年前には空気清浄機分野で1番の人気だったほどですが、昨今の「放出系空気清浄機」とは仕組みが異なることもあり、影を潜めている感じがありました。
開発に2年をかけて誕生したというこの「デオダッシュ」は、介護の現場で必要とされるニオイ成分の脱臭に的を絞って作られたもので、パワフルな大風量でニオイを吸い取り、大面積の高性能フィルターで分解することに特長があります。

では、その仕組みを順番に見ていきましょう。まずは、外側のカバーを外してみます。

これがプレフィルター。空気中のチリやホコリなど大き目の汚れをここでキャッチします。

プレフィルターを外すと現れるのが、厚みのある「除菌HEPAフィルター」。花粉やハウスダストのほか、目に見えないウイルスなども除去。交換目安としては弱運転で約5年、強運転で約1年だそうですが、交換時期はパネルにランプがついて表示してくれるので、それに従えばOK。開発担当者のT氏によれば、家庭用の空気清浄機などの基準よりは、少し早めに交換ランプがつくように設定してあるとのこと。というのも、このフィルターが目詰まりしてしまっては、さらに奥にある「脱臭フィルター」にニオイが届きにくくなってしまい、本来の性能を発揮できなくなってしまうからだそう。ここ、大事ですね。

除菌HEPAフィルターの奥には、脱臭フィルターが設置されています。

これが、脱臭フィルター。介護の現場でのニオイの主成分である「アンモニア」「メチルメルカプタン」「硫化水素」に強い独自配合の触媒を採用し、構造も大面積の“ハニカム構造”(ハチの巣状)のため、一気に素早く脱臭できます。
扇形の金物部分は何かというと、脱臭力を持続させるための「再生ヒーター」。24時間に1回、フィルターの1/8をヒーター加熱することで、脱臭フィルターについたニオイ分子を分解・除去。位置を変えながらこれを繰り返すことで、定期的に再生を行うので、性能を維持できるのです。つまり、脱臭フィルターについては、交換もお手入れも不要ということ。
家庭用脱臭機では富士通ゼネラルのPLAZIONがありますが、24時間に1回、ヒーターでニオイ分子を分解・除去して脱臭性能を維持する点は同じような仕組みといえますね。

写真右端のスリット部分が「ニオイセンサー」。ニオイを感知すると、一度の吸込みでニオイ成分の80%を除去するところが介護の現場では最もうれしい性能。せっかく吸い込んでも再放出してしまっては、部屋にニオイを広げることにもなりかねませ。普通の空気清浄機の場合は、ここを何回も通過させることで、ある一定の時間をかけて部屋全体の空気をきれいにしようという仕組みなので、「1回の吸込みで除去」というのは、とてもすごいことなんですね。

本体の足元には、「ホコリセンサー」がついています。
オムツを変えたり・・・という場合、部屋全体にニオイが拡散する前に素早く吸いこんで除去してくれれば、同室の人に不快感を与えることも少なくなります。なので、急速脱臭機「デオダッシュ」は使いたい場所にスムーズに移動できることもポイントに。

「デオダッシュ」には片手でも楽々運べる4輪の自在キャスターがついていて、後方の2つにはロック機能もあります。本体そのものも11kgとさほど重くはないのですが、自在に動くキャスターがあるため、移動時の負荷はわずか1kg!コンセントの位置が壁の高い位置にあることも多い、病院や介護施設の現場の状況に合わせて、コードの長さも3.3メートルと長めです。

持ち手部分には滑りにくいゴム調の素材が使用してあって、手になじみます。「置きっぱなしで使うものではないから」という開発設計が随所に表れていて、さすがだと思いました。

ニオイの発生源のすぐそばに置いて使う際には急速脱臭モードの「スポット」に設定。中風量での急速脱臭機能を行います。一方、「汚物処理室」のようなところや、部屋にすでにニオイが広まってしまったような場合に使う際には、部屋全体にしっかりと空気を送り届けて、それを吸込むことが重要になります。
そのための急速脱臭モードが「ワイド」。本体上部後方にあるルーバーが自動でスイングして、大風量で部屋全体のニオイを吸込みます。

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そのほか、このご時世ですので忘れてならないのは「節電」のこと。
三菱電機では持続可能な節電をサポートする機能として「節電アシスト」機能をさまざまな電化製品に採用していますが、この「デオダッシュ」にも「節電モード」があります。

●節電モード・・・送風モーターの消費電力を抑えて運転。ニオイやホコリが少ない時には送風を停止します。
●おやすみモード・・・深夜でも気兼ねなく使える静音運転。LEDの明るさも半分にセーブします。
●標準モード・・・通常の自動運転。ニオイやホコリが少ないときでも弱風量で運転を持続します。
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これからますます増える高齢者。そんな高齢者向けの施設での悩みの大きなものとして「ニオイ」があるのだといいます。現状では窓開けによる換気や消臭スプレー、芳香剤のほか、家庭用空気清浄機で対応しているそうですが、脱臭性能や維持費、メンテナンスなどを考えるとまだまだ問題が多く、満足度は高くないとのこと。
急速脱臭機「デオダッシュ」は、高齢者用の施設向けの製品として発売されるため家電量販店での取り扱いはなく、希望小売価格は26万2500円(税込み)と高価ですが、在宅介護をしているご家庭にも需要があるのではないかと思います。発売は10月上旬です。
※家電量販店での取り扱いがないので、問い合わせ先を掲載しておきます。
■三菱電機お客さま相談センター:0120-139-365
1、購入する場合の代理店
2、性能表は?