2013年07月22日

世界遺産「高野山総本山金剛峯寺」で夏の参拝者を迎えるダイソンの“羽根のない扇風機”

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こんにちは。家電コンシェルジュのSallyこと、神原サリーです。

平成27年に開創1200年を迎える高野山の総本山金剛峯寺に7月9日、ダイソンの“羽根のない扇風機”エアマルチプライアーが約30台設置されました。この日、プレス向けにそのお披露目があり、「この目で確かめ、高野山でのエアマルチプライアーの風を体感してみたい!」と私も参加してきました。東京駅からのぞみで新大阪に向かい、JRに乗り換えて新今宮から「南海特急こうや5号」に乗ってさらに1時間半弱、そしてケーブルカーに乗って「こうやさん」駅に到着するまで、約6時間(自宅から)。滞在時間はわずか2時間半程度でしたが、大変興味深い取材ができましたので、詳細をここでご報告したいと思います。まだ高野山にお参りしたことがない方の道しるべとなれば幸いです。

◆急こう配の「こうやさん」駅に到着!

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南海特急こうや5号「極楽橋」駅を降りると、すぐ隣にケーブルカーの乗り場があり、緑あふれる中を5分ほどのぼると「こうやさん」駅に到着です。

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とにかく勾配がきついので、あまり下ばかり見て歩いているとクラクラしてしまうため、まっすぐ前を向いて歩くほうがベター。この日は、平日だったこともあってか、日本人よりも海外からの観光客のほうが多かったです。

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駅はもちろん、お寺さんなどあらゆるところで目につくのが、この「こうやくん」。なかなか愛らしいですね。

◆まずは徳川総家菩提寺の「蓮花院」へ

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今回、駅からの車で最初に案内していただいたのは、蓮花院(れんげいん)。その名の由来にもなったと思われる蓮の花がきれいに咲いていました。

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弘仁八年、弘法大師さまが高野山開創に際して高野山に結界を張る秘法を修した時の草庵がこの「蓮花院」とのこと。 徳川総家菩提寺でもあり、徳川歴代将軍、尾張、水戸、紀州の御三家をはじめ徳川、松平ゆかりの方をお祀りしているのですね。ここは宿坊になっていて、阿字観と言われる密教瞑想(密教座禅)の体験や御写経の体験もできるようです。80畳もの広間もあり、宿泊した際には朝、本堂にて勤行(ごんぎょう<おつとめのこと>)にも参加することになっています。※私は今回、前泊しませんでしたが、せっかくに機会だからとこの宿坊に泊まった編集者仲間もいます!

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この「蓮花院」にて、まずはエアマルチプライアーの仕組みについてのレクチャーがありました。写真は、今回のプレスツアーに同行してくださったダイソンの美人広報・赤野さん。

ここでおさらいです。ダイソンのエアマルチプライアーは羽根がない扇風機として知られていますが、いったいどんな仕組みについてなっているのでしょうか。ヒントはハンド・ドライヤーにあったとのこと。エネルギー効率に優れたブラシレスDCモーターが毎秒最大31リットルの空気を土台の円柱部分の吸気口から取り込み、最大16倍に増幅してムラのないスムーズな気流を生み出します。これには、自動車のターボチャージャーと飛行機のジェットエンジンに試用されるテクノロジーが使われています。

ちなみに、2009年秋にジェームズ・ダイソン氏が来日された際に、直接お話しを伺ってきた時の記事がこちらです。

◆高野山の“自然の風”を16倍に増幅させて参拝者に届ける「エアマルチプライアー」

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続いて、高野山真言宗 総本山金剛峯寺の東山教清氏からも、今回どうしてダイソンのエアマルチプライアーを導入することに決めたのかについてお話しがあったのですが、そこで心に響いたのがこの言葉。

―「人工的に作り出した冷たい風でなく、高野山に吹く、清らかで自然な風を15〜16倍に増幅させて夏の参拝者に届けてくれる」という点がとてもいいではないかと。年々、温暖化によって暑さを増す高野山において環境に配慮しながらも涼をとるのに適した製品だと思いました。


平成27年に開創1200年を迎える高野山は、弘法大師空海(東山氏は「お大師さま」と呼ばれていました)が、密教を広めるために選ばれた場所です。都から離れていながらも、ある程度の開けた土地があることが、『宗教都市』としては大切なことだといいますが、まさに高野山というのはそういうところなのですね。

東山氏は密教とダイソンの結びつきについて、こんなお話もされていました。

―それまで仏教において「成仏する(=仏陀になる)」には劫という時間がかかると考えられていました。仏教では劫という時間は正確には定義されていませんが、「お城1つ分の岩を100年に1度、天女が舞い降りて羽衣で撫で、岩が削れてれてなくなってしまうまでの時間」と例えられます。仏陀になるためにはこの考えられないくらい長い時間を生まれ変わり死に変わり人生を繰り返して修行しないといけないと考えられていたのです。これに対し、密教では今の人生で成仏することができる(=即身成仏)と説かれており、密教の最大の特徴のひとつです。つまり当時としてはセンセーショナルな教えだったということです。

そんな高野山では、弘法大師空海が招来した密教を現代社会に生きる多くの人々に役立てようと、僧侶が日々活動しており、天文学や建築学のほか、社会に適応する技術を身につけ、環境問題やエネルギー問題に対しても発信を続けています。

―「常識を疑うことを忘れずに研究開発に取り組む」という姿勢を貫き、技術革新を続けるダイソン社とは、1200年の歳月を超えて、共感するところがあり、『自然環境を大切にする』という理念においても一致したのです。デザイン的にも、違和感なくなじんでいる点がよいですね。


そう語る、東山氏の言葉には説得力がありました。ダイソン社側も「買ってもらうのが目的でなく、技術そのものをお寺に使ってほしい」と。


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お話しをうかがいながら精進料理をいただきました。精進料理というと野菜やお豆腐と思われるかもしれませんが、野菜の中でも香辛料や精のつくニンニクなど五辛と呼ばれるものは食べてはいけないのだそうです。ただし、肉でもどなたかにいただいて『お供え』されたら、その時点でそれは「精進料理」になるのだそうです。

◆金剛峯寺受け付けのエアマルチプライアー

さあ、いよいよ金剛峯寺へ。蓮花院から歩いて3分程度のところに金剛峯寺があります。

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緑あふれる清々しい空気。ただし、7月9日のこの日も、暑かった! 

この後、正門をくぐるのですが、案内してくださった東山氏は私たちとは一緒にくぐらず、右手にある小さな入り口(くぐり戸)から入っていました。昔はこの正門から出入りできるのは天皇・皇族のほか、高野山でも位の高いお坊さんだけだったのだそうです。その伝統が今でも残っているのですね。

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金剛峯寺の外観。屋根は檜の皮を何枚を重ねた檜皮葺(ひわだぶき)になっています。


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屋根の下の部分からお顔を出しているのは何の動物なのでしょう? 気になったので1枚パチリ。

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玄関を入ってまもなくすると受け付けがあり、そこにエアマルチプライアーが置かれていました。ちょうど横向きだったのでわかりにくいですね。

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アップにしたのがこれです。ここに置かれているのは、今年3月末に発売された日本向けモデルのAM02「リビングファン」。2010年6月に発表された「タワーファン」と同じ性能、デザインですが、高さが13センチ低く、座って過ごす日本の住環境に合わせて開発されたものです。カラーも「シルバー×シルバー」なのでシックな印象。カラフルなブルーではないので、こうした伝統建築にもしっくりなじむのですね。

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続いて、ここは「持仏前廊下」です。受付のところよりもさらに違和感なく並んでいるように感じました。撮影しながらも風が心地よく、開かれた空間にあるせいか、モーター音や風切り音のようなものはほとんど聞こえず静穏な空間を保っていました。

◆蟠龍庭前の廊下に美しく並ぶAM02リビングファン

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さらに奥に進むと、うつくしい石庭が現れます。その広さは2340平方メートルと広く、雲海の中で雄雌の一対の龍が向かい合って奥殿を守っているように表現されているとのこと。

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この蟠龍庭の前の廊下にもAM02リビングファンが美しく並んでいました。

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アップでもう1枚。

◆阿字観道場にて瞑想を体験!

続いて向かったのは、「阿字観道場」。阿字観とは真言密教における瞑想方法で、仏との一体をはかるもの。座禅にも似ています。今回、短い時間ではありましたが、この瞑想体験をしました。

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阿字観道場は、日陰とはいえ、広く窓のある場所ではなく、たくさんの人々が畳の上に座って阿字観を行なうのでかなりの熱気になります。ただし、道場正面に向かって左右に1台ずつAM02リビングファンが置かれており、首を振りながら風を送ってくれるので、汗をかくこともなく瞑想を行なうことができました。

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脚の組み方、呼吸の仕方など、禅のようでもあり、ヨガのようでもあり、貴重な体験をさせていただきました。体の中の余計な力が抜け、体幹がすっと通るからでしょうか。終わった後は何とも清々しく、長旅の疲れや肩こりさえもとれたような気がしました。

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今回、高野山総本山金剛峯寺で実際にエアマルチプライアーが置かれてのを見て、リリースでいただいた画像以上に、その伝統ある空間になじんでいるように感じました。

何より、阿字観道場での風の心地よさは、特筆すべきもの。瞑想するにあたって、その音がまったく気にならなかったのも大きな発見だったかも。羽根がないのでお手入れが簡単なのもこれから長く使われていくにあたって、素晴らしいことだと思います。エアマルチプライアーは美容室やカフェなど商業空間に置かれているのをよく見かけますが、これもデザイン性とお手入れのしやすさあってのことでしょう。この夏、高野山に行かれる方は、ぜひ自分の目と体で、そのデザインと風の心地よさをを確かめていただきたいなと思います。

これまで密教のことも、弘法大師さまのことも、再来年に1200年を迎えることもよくわかっていなかったのですが、その場に自分の身を置き、東山教清氏のお話や、阿字観の体験をすることで、「真言密教の総本山にダイソンの羽根のない扇風機が置かれることの意味」を少し深く理解できたように思います。強行軍ではありましたが、本当に得難い体験、取材をすることができました。ありがとうございました。


長文を読んでくださった読者の方にも御礼申し上げます。


この記事へのコメント
初めまして!
お邪魔します。
お寺さんにダイソンのエアマルチプライアーってちょっとシュールで見てて面白かったので、おもわずコメントしてしまいました。
スミマセン^^;
Posted by デジオタ店長 at 2013年07月30日 16:33
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