2009年11月20日

三菱のIH、「誰にでも使いやすく安全に」という取り組み

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こんにちは。sallyです。
 
11月1〜3日に開催された視覚障害者のための総合イベント「サイトワールド2009」。第4回となるサイトワールドに今回初出展をした三菱電機の“しゃべるテレビ”や使いやすさに配慮したリモコンについてご紹介しましたが、もう一つ、IHクッキングヒーターのことにも触れておきたいと思います。
 
三菱電機のIHクッキングヒーターは、銅やアルミの鍋でも使える「オールメタル」は採用せず、今年3月に初めて奥の熱源もIHにした「3口IH」を登場させたばかり…と、一見地味なイメージがありますが、2007年には“トリプルリング加熱”による煮込みモード、2008年には“グリルディッシュ”を利用して、グリルで簡単においしいパンを焼いたり、ハンバーグなどの調理が失敗なくできるようしたりと、火を使わない安全性やお手入れのしやすさが強調されていたIHクッキングヒーターに「おいしさ」というキーワードを加えた点で、際立ったものがあります。
 
つまり、ハード面だけの開発だけでなく、使う楽しさ、食べる楽しみというようなソフト面にまで力を入れているのが三菱のIHクッキングヒーターの大きな特徴です。
 
でも、それだけではなく、見過ごしがちな点まで細やかに気を配って、“無意識のうちの安全性・使いやすさ”を追求しているのも注目したい点です。
 
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たとえば、この「グリルガード」も三菱ならでは。調理中にかなりの高温になるグリルのドアを上の写真のようにガードして、小さな子どもがうっかりさわってしまっても火傷の心配のないように配慮されています(ただし、3500円で別売)。
 
先日のサイトワールドでは、視覚障害者が対象でしたが、そうした方にもこのグリルガードはとても役立つと聞いて「なるほど!」と思いました。これは「うっかり触ってしまう」ことの防止ではなく、グリルの右側にあるダイヤル式の火力調節ボタンを手探りで探す際に、どうしてもグリル部分を触りながら右のほうに手を移動させることが多いため…とのこと。
 
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こちらは、ガラスプレートの一部ですが、よく見ると、表面のざらざらした模様が真ん中の円の部分と。その周りとでは、違っているのがわかります。これは、手で触れただけで、鍋を置く位置が確認できるためなのだそう。
 
IHクッキングヒーターは火を使わない調理器具なので、早い段階から視覚障害者に使われているようですが、だからこそのこうした配慮は、すばらしいなと思います。
 
また、案外知られていないことかと思いますが、三菱のIHクッキングヒーターの調理中の「音」は、37dB。これはガスコンロの調理時の音とほぼ同じなのだとか。従来から使い慣れたガスの音と同じ音で調理できるというのは、聴覚を大切にしている視覚障害者の方にとってはとても大切なことなのだと、以前、三菱電機ホーム機器の本社&工場にうかがったときに説明していただいたことがあります。
 
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そのほか、点字シートや「使い方音声CD」も用意されています。他のメーカーさんでも使い方の音声CDを作っているところはあるそうですが、三菱ではさらに進んで基本レシピまで音声で説明してくれるようになっています。
 
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(画像をクリックすると少し大きくなります)
 
IHクッキングヒーターでは、推奨されている専用鍋を使うのが理想的ではあるけれど、鉄やステンレスなど磁石がつく鍋なら使えます。でも、素材や形状によって、微妙に火力が弱くなってしまうこともあるんですよね。
 
つまり、出力が一定でも、実は火力は同じではないということ。三菱電機のIHクッキングヒーターは2001年から採用している“パワフル制御”で、鍋などの条件が違っても、常に火力を一定に保てるようにしています。これはつまり、「中」にしたのに「ガスの中火のイメージよりも弱い火力」になるというようなことが起きず、ガスを使っている時と同じような感覚で調理ができるということ。
 
出力でなく「火力」での温度コントロールをしているのは、実は三菱のIHクッキングヒーターだけなのだそう。
 
担当者の方いわく、「ちょっと難しい話なので、最近はパンフレットにも載せていないし、販売店の人でもあまり知らないとは思いますけれどね。でもいいんですよ、三菱のIHは無意識のうちで不具合がなく、快適に使えることが何よりですから。使いやすいことが当たり前なんですよ」。
 
…と相変わらず、奥ゆかしい発言が多くて何やらもどかしいのですが。難しい説明を平たい言葉に変えて、ちゃんと伝えていくことも大切だと思います、私は。
 
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というわけで、視覚障害者の方にも、お年寄りにも、初めてIHクッキングヒーターを使う人にも、誰にも安全で使いやすい三菱のIHクッキングヒーターの隠れたよさのご紹介でした。
 
ただし、決して三菱のIHクッキングヒータが一番と言っているわけでもなく、こうしたいいところがありますよということ。たとえば、パナソニックの横に3連並んだIHクッキングヒーターは、トライアングルよりも使いやすいという人が多いでしょうし、銅のお鍋を大切に使っている人には、オールメタルのものがうれしいと思います。
 
IHクッキングヒーターは、リフォーム時に業者さんからすすめられて決めてしまう人も多いと思うので、選択の余地が少ないのかもしれないけれど、それぞれのメーカーさんの特徴を知っていると知らないとでは、毎日の調理時の満足度が違うのではないかなあと思います。
 
まだまだ、私の力は微力ですが、こんな記事でも何かの際にお役に立てたら幸いです。
 
ちなみに、IHクッキングヒーターやオール電化などについての情報が足りないなあという方は、以前、私が連載記事を書かせていただいたこともある(株)リックが運営している「オール電化JP」がわかりやすくて参考になると思います。
 
★オール電化JP
 
 

2009年07月17日

ヘルシオIHセンターの魅力。

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こんにちは。sallyです。
 
先日、ビルトインタイプの「三ツ星ビストロ」とIHクッキングヒーターのことを紹介しました。IHクッキングヒーターのよさは、火を使わない安全性やお手入れのしやすさ、高気密住宅でも空気を汚さない快適性などが代表的なものですが、据え置きタイプのものでない場合は、どうしてもリフォームが必要になります。
 
ならば、同じタイミングでビルトインのオーブンレンジを導入すれば、キッチンの導線もすっきりするし、スペースの節約にもなるので、新たな選択肢としては魅力的ですよね。しかも三ツ星ビストロは、独自のグリル皿+レンジ、スチーム、ヒーターの力によって減塩・脱脂という健康調理や、レンジとヒーターの2段調理で合わせ技の2品同時調理ができるという特徴もあります。
 
ここまでは先日もお話したとおりなのですが、まさに同じような特徴をもっているのが8月下旬に発売予定のシャープの「ヘルシオIHセンター」です。
 
こちらは、グリル部分に“ヘルシオ”の機能、つまり、過熱水蒸気による減塩・脱脂の健康調理を取り入れたのが普通のIHクッキングヒーターとは違うところです。
 
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ほらね、鶏の空揚げも、サバの塩焼きも、トースト&目玉焼きという朝食セットもグリル部分で作れます。
 
あの大きな卓上タイプのヘルシオの機能が、どうして魚を焼くイメージの強いグリルのような小さなスペースで実現可能になったのでしょう。
 
 
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上の写真のように、ヘルシオの過熱水蒸気機能の“かなめ”といえるエンジン部分の大きさがこんなにもコンパクトになっています。だから、IHクッキングヒーターに組み込むことができるようになったのです。 
 
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過熱水蒸気調理(=水で焼く)をする際には、水を入れた容器をグリル皿の右の部分にセットして使います。
 
グリル皿がすっぽり取り外せて洗えるのも便利です。
 
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こちらのヘルシオIHセンターは、シニアの方などが安全性を考えてガスからIHクッキングヒーターへの移行を考えている場合など、ヘルシー調理が可能になる「ヘルシオIHセンター」はおすすめだと思います。 
 
ヘルシオ機能が搭載された分、他のメーカーのIHクッキングヒーターよりも10万円程度価格がアップする点がネックかなあと思いますが、最初は仕方ないかもしれませんね。先に紹介したビルトインのオーブンレンジの組み合わせよりは低予算で収まるので、その辺との兼ね合いでしょうか。
 
IHクッキングヒーターを導入の際に、ヘルシオ機能付きのシャープを選ぶ…という新たな選択肢が生まれたのは日頃台所を預かる人々にとって朗報だなあと思います。
 
 
 
 

2009年07月14日

IHクッキングヒーター+ビルトインの3つ星ビストロにするか、ヘルシオIHセンターにするか…

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こんにちは。sallyです。
 
7月1日にパナソニック電工から、IHクッキングヒーターの新製品が発売されました。パナソニックのIHというと、お鍋を選ばず使えるオールメタル対応や、使っている熱源部分が赤い光の輪によってわかるという使いやすさ、光火力センサーで安定した高火力が保てることなどに特徴があります。
 
今回の新製品では、これまで揚げ物だけは「専用鍋」が必要だった点を改良。付属の天ぷら鍋はもちろん、鉄やステンレス製の天ぷら鍋、ホーローの小鍋、ステンレスの片手鍋やフライパンなど、さまざまな鍋を使って揚げ物ができ、油の使用量も200グラムでOKになっています。
 
それともうひとつ、オールメタル対応のIHの欠点として、調理時の運転音が大きいことがあるのですが、とろ火の際には25dBという静音設計に。高火力時は48dBと大きな音ですが、調理時間は短いはずなのであまり気にならないかも。長時間使用する煮込み料理などの際に、静かな音になったのはうれしいですよね。
 
…とここまでがIHクッキングヒーターの紹介ですが、実は同時にビルトインタイプのオーブンレンジ「3つ星ビストロ」が発売されていて、IHクッキングヒーターとセットで組み入れることができます。
 
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ほらね、なんだか外国映画に出てくるキッチンみたいです。春に、神戸・三宮にある関西電力のショールーム「はぴeスクエア」を訪れた際にも、こうした「IHクッキングヒーター+ビルトインオーブンレンジ」のタイプが展示されていて、とても心を惹かれました。オーブンレンジの設置場所がいらないし、より便利にオーブン料理が楽しめそうです。
 
しかも、同時発売のビルトインオーブンレンジ「3つ星ビストロ」は、ヘルシーグリル皿&レンジ、ヒーター、スチームの3つの熱源を使って、余分な脂や塩分を落とす“ヘルシー調理”が可能になっています。もちろん、普通に「レンジであたため」だってできます。
 
 
IHとの組み合わせでキッチンもすっきり。しかもヘルシー料理ができるなんて。IH導入時にはキッチンリフォーム(もしくは新築)をするわけですから、同じタイミングでオーブンレンジを組み込んでしまうというのは“あり”だなあと。
 
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と、ここで迷うのが、5月に新製品の発表があった、シャープのIHクッキングヒーター。すでにご存じの方も多いかと思いますが、長い間IHクッキングヒーター市場から遠ざかっていたシャープが久方ぶりに出した新製品には、なんとグリル部分にヘルシオが搭載されています。
 
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ヘルシオカラーともいうべき、落ち着いた輝きのレッドが「シャープらしい」と思わせますよね。
 
こちらは、グリル部分にヘルシオの機能をつけた「ヘルシオIHセンター」というもの。油を使わない唐揚げなど、おなじみのヘルシオ調理が気軽にできるようになっています。
 
IHクッキングヒーターの安全性、お手入れのしやすさ、調理のしやすさ…などに加えて、グリルやオーブンなどでさらに健康を考えた調理ができるようになっている点で、先のパナソニックのIH+3つ星ビストロと同じ路線にあると思います。
 
ちょっと長くなってしまったので、「ヘルシオIHセンター」の特徴については、次回に。続いて先日発表された6代目の「ヘルシオ」についてもご紹介します。
 
 
 
 

2009年03月30日

三菱のIHクッキングヒーターの「グリルディッシュ」でハンバーグを焼く!

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こんにちは。sallyです。
 
三菱IHクッキングヒーター「グリルディッシュ」機能の紹介、第1弾のパンづくりに続いて、第2弾はハンバーグづくり。ハンバーグって、中まで火を通しつつ、ジューシーに焼きあげるのって、けっこう難しいものです。そのため、私なんて、ハンバーグにしないで、ミートローフにしてしまうことが多いくらい。ほら、ミートローフなら、ハンバーグだねを型に入れたら、オーブンに入れて30〜35分程度で上手に焼きあがるでしょう? 途中、ひっくり返すこともないし、火加減に注意することもないし、放っておけばいいので楽ちんなんですもの。
 
でもね、グリルディッシュを使えば、火加減に気をつけることもなく上手に焼くことができるので便利です。(ちなみに、冒頭の画像は、グリルディッシュで焼いたパンに、グリルディッシュで大きく焼いたハンバーグを挟んで作ったハンバーガーです。三角の形がちょっと新鮮!)
 
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グリルディッシュの浅型のほうに丸めたハンバーグのたねを並べ、隙間にパプリカを置いたら、ふたをしないで、そのままグリルに入れ、「火力5」を選んで8〜10分程度焼けばもう出来上がりです。
 
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ほらね、こんなにふっくらと焼きあがりました♪
 
この簡単さ、フライパンでハンバーグを焼いたことのある人なら、きっと感激するんじゃないかなあと思います。
 
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グリルディッシュでできるメニューは、このほかにもチーズケーキやアップルパイなどのお菓子などいろいろです。こんなレシピブックがついているので、初めてでも大丈夫。
 
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A5サイズの持ちやすい大きさのレシピブックなのも、見やすくてうれしいです。
 
 
こうした「グリルディッシュ」機能付きのIHクッキングヒーター三菱から発売されたのは、昨年の秋。この段階では、私がほれ込んでいた「煮込み機能」は、1つ前の型のものにしかついておらず、「グリルディッシュ」付きのを選ぶか、もしくは「煮込み機能」付きのものを選ぶか・・・しかなかったのです。
 
私としては、どちらもあったらいいなあと思う機能なのでとても残念。さらに欲をいうなら、中央のラジエントヒーター(IHじゃない熱源)部分がIHになったらいいのにと思っていたのでした。
 
それが、ついに今月発売された新製品で、「煮込み機能」「グリルディッシュ」「3口IH」という、私が欲しい機能がみーんなついたIHクッキングヒーターが登場したので、うれしくて♪
 
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…とここまで、三菱のIHクッキングヒーターの気に入っているところをお話してきましたが、これがだれにとっても1番の製品というわけではないと思っています。
 
先日の日経トレンディネットの記事にも書いたように、パナソニック日立の製品には、銅やアルミのお鍋も使える“オールメタル対応”のものがあるし、ガスと同様に、お鍋を振って使える“振り鍋対応”東芝の製品や、とてもスタンダードなつくりで、音声機能などユニバーサルな機能がきちんとしている三洋電機のものなど、それぞれいいところがあります。
 
デザインだって、似ているようで、よく見てみるとみんな違うので、『わが家の使い方、わが家のキッチン』に合うものを選んでほしいなと思います。
 
「わが家の場合、どんなものを選んだらいいでしょう?」と迷っている方がいらっしゃったら、IHクッキングヒーターに限らず、コメントをお寄せいただければお答えします。少しでも家電選びのお手伝いができれば幸いです。

2009年03月29日

三菱のIHクッキングヒーター「グリルディッシュ」でパンを焼く!

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こんにちは。sallyです。
 
先日、日経トレンディネットの連載「違いがすぐ分かる!家電コンシェルジュ」で、IHクッキングヒーターについて特集しました。掃除機や冷蔵庫といった、身近な家電ではないので、読者の皆さんに興味をもたれないかなと心配していたのですが、おかげさまでPV(ページビュー)もよいとのこと。よかったです。
 
実は、私自身が、今いちばん欲しいものと言えば、IHクッキングヒーター。ここ1〜2年の間に、キッチンをリフォームしてIHクッキングヒーターを導入しようと考えています。ということで、取材を受けた週刊アスキーにも「欲しい家電のベスト3」のうち、第1位として、三菱の3口IHタイプのCS-T38HNWSRを挙げさせていただきました。
 
各社から発売されているIHクッキングヒーターの中で、私がこの三菱の製品を気に入っている理由は、「短時間での調理でも、まるで長時間煮込んだようなおいしいスープや煮物ができる“煮込み機能”がついていること」。他社の製品にも同様の名前のついた機能があるけれど、それは、“弱火で長時間煮込みます”というものだったり、“弱火と、通電を切る状態を繰り返して、長時間煮込んで味をしみ込ませます”というものだったりするので、似て非なるものなんですよね。
 
三菱の煮込み機能は、3連になったIHヒーターの外側と内側を交互に通電させることで、お鍋の中に対流を起こして味をしみ込みやすくさせます。そのため、わずか20分程度でおいしいスープや肉じゃがが仕上がってしまうんです。実際に調理体験をして、その実力のほどを実感しているので、この機能のすごさについては声を大にしていうことができます。
 
で、もう一つの大きな特徴は、グリルで使う「グリルディッシュ」という専用のフライパンがついていること。浅型と深型の2つお鍋(フライパン)を組み合わせることで、パンやハンバーグなどが失敗なく短時間でおいしく仕上がります。
 
ということで、今日の本題、「グリルディッシュでどんなふうにパンが焼けるか」をご紹介しましょう。
 
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パン生地は、自分でこねるもよし、ホームベーカリーなどをもっているなら、それを使うもよし。こねあがったパン記事を6等分して浅いほうのグリルディッシュに並べ、少し霧を吹いてグリルに入れます。
 
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はい、これが発酵が終わった状態です。ちょうどよく膨らんでいますね。
 
発酵は1度でOK。二次発酵、成形発酵の必要はありません。この後、深型のディッシュパンでふたをして焼きあげます。
 
 
 >>>グリルディッシュでパンづくりの続きはこちら

2009年03月26日

IHホットプレートは“IHの入門編”にぴったり。

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こんにちは。sallyです。
 
一昨日、パナソニックのIHホットプレートとスチームIHジャー炊飯器の新製品発表会に出席してきました。ついにホットプレートもIH加熱方式を採用する時代がやってきたのだなあと思って、楽しい気持ちで話を聞き、炊きたてのごはんとホットプレートで焼かれたお肉に舌鼓を打ってきました。折しも、IHクッキングヒーターの記事を書いたばかりなので、その仕組みや利便性についてよくわかっている私としてはタイムリーな発表会でした。
 
IHをホットプレートに採用すると、どんなところがいいのかというと、予熱時間がヒーター式では10分強かかっていたものが、その半分になり、食材を入れて温度が下がってしまっても温度が復帰するのがものすごく速いので、次々にお肉を入れて焼いても大丈夫。それに何と言っても熱効率がよいので消費電力が少なくて済む…つまり省エネということです。
 
でね、このホットプレートだけれど、鉄板(プレート)部分をはずして、やけど防止のガードもはずすと、なんと卓上のIH調理器に変身するんです。
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↑ これが、鉄板をはずしたところ。
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↑ まわりの枠もとりはずすと、ほらね。広々とした大きめのIH調理器が登場します。
 
…とここで気がついたのは、これまでも、「平面プレート付き卓上IH調理器」(KZ−PD1P)という製品を出していたのでは?ということ。
 
ん? どこが違うんでしょうと思ったら、プレートのサイズがぐんと大きくなっていて、しかも端まで安定した温度を保てるようになった点が、進化しているんですね。
 
これまでのヒーター方式のホットプレート並みの大きさ(パナソニックでは『お好み焼きが2枚並ぶ大きさ』と言っていました)になったので、「プレート付きのIH調理器」ではなく、「IT調理器としても使えるIHホットプレート」という、これまでとは視点を変えた表現にしたのだなあと納得しました。
 
これって、実は大きいことだと思います。「卓上のガスコンロを使えばいいから、卓上IH調理器なんていらない」と思っていた人でも、「新しい方式のIHホットプレートは便利そう。焼き肉やお好み焼き、焼きそば以外にも、テーブルで串揚げや鍋なんかもできていいな」と思うのではないのかなと。
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ほら、こんなふうに、テーブルでお鍋を囲むこともできます。
 
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こんな串揚げをテーブルでできたら、楽しいですよね。しかも、IHクッキングヒーターだから、火は使わないし、プレートが熱くならないし、お手入れも簡単です。
 
「リフォームしてIHクッキングヒーターを導入してみたいとも思うけれど、実際の使い勝手はどうなんだろう?」と思っている人でも、知らず知らずのうちに、IHのよさを体感できる調理器というわけです。
 
これまで、IHの便利さを伝えようと、いろいろな卓上調理器を発売してきたパナソニックが、「ホットプレート」という団らんのイメージを強く押し出して、新たな視点でIHを広めようとしているところに「さすが!」と思わされました。
 
発売はまだ少し先の6月15日。希望小売価格は、ホットプレートタイプ(KZ-HP1000)が28000円、お鍋がついたタイプ(KZ-HP2000)が35000円と少し高いですが、いろいろ使えるという点では魅力的だと思います。IHクッキングヒーターの入門編としてもいいですよね。